「水は命」といいつつ、何も変わろうとしない村人を動かすには?― 【JOCVざつだん vol.2】水の防衛隊編

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Photo by Kenzo

好評の JOCVざつだん企画、第2弾です。
(過去のざつだんと、ざつだんメンバー募集は こちら

今回のテーマは、「水&アフリカ!」 協力隊っぽいですね~

ざつだんに参加いただく後輩隊員は、
現在カメルーンで活動1年目の、やまさん(コミュニティ開発)です。

アフリカの集落に安全な水を供給する「水の防衛隊」活動のお悩みを、先輩隊員の けいてぃ(ウガンダOV)に相談します。仲介役として、ボツワナ協力隊3年目の Pさんも参加します。

水の防衛隊の方はもちろん、村を巡回するタイプ の活動や、「やる気のない村人たちが、本当は何を求めているのかわからない…」と悩んでいる方の 参考になるかなと思います。

それでは、どうぞ!

 

今日の ざつだんメンバー

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やまさん
カメルーン コミュニティ開発隊員
水の防衛隊として、任期1年経過。

村の巡回やワークショップをしているけれど、
いまいち村人のやる気を引き出せず・・
村人のニーズを掴みきれていないのでは?と悩んでいる。

 

けいてぃ

けいてぃ
元ウガンダ協力隊 (2014 – 2016)
コミュニティ開発で、水の防衛隊として活動。

5代目ボランティアとして県庁の水事務所に赴任。
井戸の修繕やフォローアップ、小学校での衛生啓発活動を実施。
ただいま、タジキスタン出張中 (開発コンサル)

 

Pさん

Pさん
ボツワナ協力隊3年目
特に水に詳しくはありません。

コニーちゃんの じゃかじゃかじゃんけん世代のポンキッキファンです。

 

とりあえず、ざつだんから始めましょう

Pさん(以下 P)
てすてす
ネット接続かくにーん
今日のボツワナのネットは良好です

けいてぃ(以下 け)
タジクも今日は停電してないし、ネット良い感じー♪


現在のボツワナ(P宅)は
気温36℃ 湿度42%となっておりまーす
暑い!

やまさん(以下 山)
カメルーンもネット良好です。
乾期の前の雨で、梅雨みたいに寒いです


やまさんー!
カメルーン寒いの?
なんということでしょう 同じアフリカなのに!


ぺーさーん
寒いの、よくありますよ!

ぺーさん じゃないよ!
ぴーさん だよ!!!

どっちでもいいか
それじゃ、みんな集まったからはじめまーす!

とりあえず1時間半くらいを目安に
けっこうあっという間なので、やまさんの質問攻撃から頼む!
話しの流れとか気にせず、自由に質問してください♪

 

後輩隊員、やまさん のお悩みは?


では、さっそく
「村人への一歩の踏み込み方と、動かし方」を教えてください!

村では「水は命」だっていいます
汚れた水たまりの水を飲むから下痢します
なので、これまで安全な水を飲むための方法を伝えてきました。

でも、よく話を聞くと
教えた水の濾過方法も浄化法もめんどくさいから、やらないと…
漂白剤で塩素殺菌した水は、簡単だけど 味がおいしくないと…

どうしたら、村人が動いてくれるのかわからない
そもそも、水は命!って言っているのも本音じゃないのかなあと

 

水の煮沸は、赤ちゃんのためだけ

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3点かまどで、お湯を沸かす


たしかに、濾過とか大変だよね。気持ち分からなくもない…。
って私が言っちゃだめなんだけど。。苦笑

濾過や浄化って大変だけど、せめて煮沸はしてないのかなぁ?


煮沸は赤ちゃんのためにしてる気がします
でも、赤ちゃん以外は、薪がもったいないらしい
ウガンダではどうでしたか?


ウガンダでは薪もったいない説は聞いたことがないけど、改良かまどがある家にいくと「使う薪が少なくて煙も少なくて良いのよ~」っていうのは聞いたことある。


あー、こっちは3点かまどで、立派な立体的なかまどは使ってないですね

 

仮説をたてて、実験してみる


いろいろ仮説を立てて検証していくのはどうかなぁ?

もし薪がもったいないって言うなら、改良かまどをつくれる環境にあれば実験してみるとか。そしたら煮沸しやすくなるとか、女性の家事に費やす時間が減るとか… いろんな相乗効果が出てきたり?


仮説、なるほど。ただ、3点かまどは魚の燻製をつくるためにあえて煙を部屋に充満するために使っている気がします… 漂白剤殺菌の仮説はなんだろう、


たとえば、塩素殺菌の水を飲み続けることで、下痢になる回数が減るとか、何か実績を見せられたら みんな真似してくれるかな?

もし、塩素殺菌の水を飲んでみるよって協力してくれるおうちがあったら、その家と水たまりの水使う家とで比較実験してみたり?


確かに。実績を、数字で示す!

 

どうしたら、伝わる?

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塩素消毒の費用は、下痢で病院にかかるより100倍安い!


一度 村での会議で、下痢の時にかかる病院代+交通費と、漂白剤殺菌の費用を比べると、約100倍の違いがあるよってかいたポスターをみせて、話したことがあるんですけど


ちなみに、村の人たちは下痢になったら自然に治るのを待つのかな?薬とか飲むの?


病院行きます、でも遠いから交通費が半端なくかかります
あとは、行かないことも。街にでかける予定だったけど、下痢だからと諦めることもあるらしいです


安全な水飲めば、家計に占める医療費&交通費が安くなるよアピール・・!


そう、それをもっとポスター貼ったりして村に浸透させればいいんですかね?


費用が100倍も違うんだもんね!


ただ、その会議で塩素・漂白剤での殺菌方法を教えたら、味がきらいだと…
そうすると、下痢はするけど、あまり水って切迫した問題ではないのかなあと、思いました。


味って大事なんだね・・・。
村人の感じている問題はなにか?か…

 

村人の本当のニーズを知りたい

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雨水タンクに並んで、手を洗う(ボツワナ)


で、そもそも、水の防衛隊だから活動イコール水にしなきゃと狭く考えていたことに気づき… なので、村の全体像を知るための、一歩の踏み込み方が知りたいです!


けいてぃは、活動にあたって問題調査とかした?


問題調査というのかな、私は派遣されたばかりのころに、小学校をまわって、水源の調査やトイレの状況、給食の有無とか確認してまわってた。


わたしも小学校で、手洗い講習会をいっぱいしようと考えたんですが、学校には水道ない、トイレないから、手洗い講習会する必要あるのか・・と悩んで、手洗い講習会しないまま、1年すぎました


たしかに、手洗い講習はやるかやらないか私も悩んだ…
だって水がないんだもん。。。って。泣


そうなんです、家に帰っても、水たまりの水しかない…
水をつかわない手洗い方法とかあるんですかねー?


手に塗るだけのアルコール消毒剤はあるけど、
村に普及できるようなものじゃないしねぇ。。


小学校に 雨水タンクがないのね!
ボツワナだと考えられないな…


雨水タンクないですね


カメルーンって雨いっぱい降るの??


雨季はふります!これから乾季です


村人はお金はだしたくないっていうんですけど、
水は命っていうなら、雨水タンク自分たちで買ってほしいという気持ちもあります。

だから、やっぱり「水は命」は嘘なんじゃないかと思い、もんもんとしています


村の人たちにとって、いちばん大切なものってなんなんだろね。。。


そう!そこが肝かなと
けいてぃさんの村は なにが一番、切迫した問題でしたか?


私の場合は、村に配属されてたわけではなくて、県庁の水事務所に配属だったので、自分で活動場所を選べる状態にあったのね。だからいろんな村をまわったけれど

どこの村でも思ったのが、収入が無い&安定してないってことが一番きついかなーと思ってた。

でも、現地業務費で井戸を3つの村で直したけど、なぜそこの村にしたかっていうと、村の状況が切迫してたというよりも、村人が約束をきちんと守った・やる気が見えた、っていうところが大きかったかな。

 

「なんとかなっちゃう」が、大敵

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濁った川の水も、そのまま飲んじゃいます


なるほど。村の井戸が壊れたままの理由を教えてもらえますか?


理由は
・井戸を管理する組合が機能しないゆえの、修理資金不足
・組合が機能しないから、井戸を管理する人もいない
・パーツがない
・壊される
・近くにため池があるから、一応なんとか生活できちゃう

地味に厄介なのが、ため池とか代替水源があることだなと思ってたり。いちおう水はあるから、井戸が壊れててもなんとかなっちゃう。


あ、まさにうちの村も同じです


あとウガンダは、乾季でも比較的雨が降るから、雨水も使えちゃう


なんとかなっちゃうは、大敵ですよね


そう、なんとかなっちゃうから、まぁいっか。
ってなる。。
危機感が薄れてしまうのよね。。


水じゃないけど、うちの村も同じ!
「なんとかなっちゃうから まあいっか」
って、なってる!

 

他部署の現地職員をパートナーに

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ヘルスケア部門の職員と一緒に、村を巡回


例えば、修理をした村に最初はどんな感じで足を踏み入れましたか?
水事務所所属っていうのもちゃんと伝えて入りましたか?


私が一緒に動いていたのは、県庁の保健事務所に配属されている ヘルスアシスタントという役割の人で、前任者からの紹介もあってその人とずっと活動してたの。ヘルスアシスタントには担当の郡があるから、必然的にその人の担当エリアの村を巡回してた。

その人から、故障した井戸のある村を教えてもらって、いっしょに村を訪問して。県庁の水事務所でボランティアしてることも村では最初から伝えてました!


なるほど!ヘルスアシスタント。


でも、水事務所にいますって伝えると、じゃあ井戸作ってくれとか直ぐ言われちゃうのがね…なんともね…。


わかります!


やまさんの村には、ヘルスケア担当のような人はいるのかな?


います。バイクで巡回しているようです。
たしかに、ヘルスケアのひとが巡回しているから、村人が「水は命」とか「下痢して大変だ」って、話をするのかなあ。

カメルーンの隊員はバイク禁止なので一緒にはまわれないんですけど・・でも、 ヘルスケア職員の彼から、水濾過方法と下痢との関連性をしゃべってもらうのは説得力ありますね!


あると思う!

ヘルスケア担当の人に、村の下痢の状況をどう思っているかとかをインタビューしてもらうのもいいかも? 現地の人から 現地の人へ伝えてもらうのって、効果大きいなと思う。


あ、それは抜けてました!インタビューいいですね。聞いてみます
なんか、勇気がでてきました!


よかった^^

あと私は、スクール インスペクターという役職の人とも活動してました。県内の学校を巡回して教育環境を調査してる人。たまたまその人は顔も広くて、仕事にあまり関係ない私の活動にも協力的だったので、いっしょに色々と動いてくれました。


例えば、スクール インスペクターとはどんな活動をされましたか?


スクール インスペクターと一緒に、小学校の調査をしたり(水源調査やトイレ状況、給食の有無等)。あと、小学校に付随してる水源(雨水タンクや井戸)が壊れたという情報をシェアしてもらって一緒に訪問したり。


なるほどー!参考になります!

 

美味しくて、安全な水を求めて

ビタミンCで、塩素消毒の味がマシに!?
ビタミンCで、塩素消毒の味がマシになる?


ちょっと 話もどるけど、
塩素水の味を マシにするアイディア を見つけたよ!
【レシピ】もうミネラルウォーターは要らない!?水道水を美味しくする方法 – NAVER まとめ

一晩おいたり、果汁を加えるとマシになる。
(果汁で味をごまかしてるわけじゃなくて化学反応らしい)
木炭とかもあるといいんだけどね


すごい!
塩素を入れて一晩放置するのなら、楽ちんだねー!


効果があるかわかんないけど、
とりあえず、歩みよる姿勢をみせるだけでも、ちょっとは心を開いてくれるかな?


わあ、すごいいいアイディア!


よく読んだら、レモンじゃなくても、お茶の葉とか、とにかくビタミンCならいいみたいだ


なるほど、小さなレモンならあります


既に知ってる情報かもだけど、こんなのも。
ペットボトルだけあれば、水を殺菌できる方法(SODIS)
SODIS:非常時の生存率を倍にする『安全な飲み水の確保方法』 – NAVER まとめ


SODIS !


これめっちゃいい!! ペットボトルにいれて日向に放置するだけ。
ボツワナの紫外線すごいから 村で流行らせたい~

基本は無料で安全な水道水が手にはいるんだけど
水不足のときは溜池の水を飲んだりするし
村から離れて住んでる人は毎日、濁った川の水とか飲んでるんだよね


やまさんの村でも、いろいろ実験して、その実験に協力してくれる家庭なり、村なりができるといいね。その比較結果をヘルスケアのひとと共有したら、ちゃんと広まりそう!


そうですね!とにかく、ダメもとでやってみます!!


うんうん、すてきー!


がんばって☆


あ、そろそろ時間。それでは名残惜しいですが。。。
このへんでおひらきに 遅くまでありがとう♡


あっという間だったー!


お仕事の中、ありがとうございました!


いえいえ、こちらこそ!お互いファイトだ♡
久々にウガンダのこと考えてたら、帰りたくなったよ!笑


また引き続き、このメッセージでやりとりしましょ^^
わたしもボツワナ水事情を調べてみたくなった!
こんごともよろしくお願いしますー♪

 


というわけで、JOCVざつだん、水の防衛隊編でした。

やまさんのお悩み、

illust2872-2村人の「言っていること」と「本音」が違うような気がして… 悩む。

とりあえず “なんとかなっちゃう” から、村人が動かない!

というのは、ほかの隊員の活動でも同じく
共通するところなんじゃないかなあと思います。

赤ちゃんが死なないようにとか、本当に大事な、絶対おさえなきゃいけないポイントって、さすがに現地のひともやってるんですよね。でも子どもや大人の下痢は放置しちゃう。

短期的にはそれでよくても、長期的にみると問題があり。

そこに切り込んで慢性的な課題に変化をもたらすことが協力隊ボランティアに期待されていることだったりもするけれど・・・。やっぱり中長期的な課題は 現地の人の優先順位としては低く、やる気に火をつけるのはハードルが高い。

そんなときに頼れるのが けいてぃ先輩のアドバイスにあったような、その地域ですでに村人とつながりのある、現地の職員との連携! うまく他のセクターのひととネットワークをつくって、情報収集&衛生啓発活動につなげられるといいですね♪

ちなみに、この3人のざつだんは、水の話だけでなく、他にもいろいろ盛り上がりました! 番外編として、「知らない現地人男性からのナンパ・絡まれ対策」についても後で記事にしようと思います。女性隊員必見です!

それでは今日はこのへんで ホシアーミ!

 

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【P-project】協力隊員が、もう一歩 踏み出すためのヒント

 

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